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UK2019 ②/3 Norwich思い出をたどって~の、モリーと柚の骨 [イギリス2019]

前記事で登場したデヴィッド&マーガレット夫妻は

数年前までずっとこの町に住んでいた。

Norwich。ノーリッジ。ロンドンから北上し列車で2時間くらいの古い美しい街。

最初の海外生活も、初めてのイギリスも、ここから始まった。


私にとってはもはやイギリスの故郷みたいな所で、だから、今回の旅行では

デヴィッドとマーガレットに会うことと、ここノーリッジで、ゆっくり時間を過ごすことも目的としてきた。

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泊まったホテルは15世紀に建てられたもの


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古ければ古いほど価値があるといわれているイギリス。イギリスでは古い家のほうが新築より高いって聞いた。

地震もないし、ブリックや石造りだから、長持ちするんだと思うけれど、

何より、そこを使う人間が移り変わっても、大事に、大切に扱って住んだり使ったりしているから。


古めかしい外観とは異なって、中はなかなかシックで、すてき。

建物の構造上、この部屋にたどり着くのに、廊下を登って、曲がって、降りて、階段上って降りて

みたいな迷路チック。それも楽しい。

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部屋の窓から見える風景はこれまたいい感じの、古~い教会

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Norwich といえば、外せない一つ「Norwich cathedral ノ-リッジ大聖堂」

1000年前に建てられた

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カメラに収まりきらず ( ̄ロ ̄lll)

この大聖堂の前の広い芝生には大きなジャングルジムみたいなおもちゃ、いわゆる遊具を持ち込んで組み立てて、遊んでる親子がいました。

自由なり~(^▽^)


大聖堂に続く回廊の美しさに息をのむ。あぁ、なんという美しさでしょうか。

吸い込まれそう。

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聖堂内 厳かな雰囲気ながら、そう緊張しなくてもいい感じが、よろしい。

1000年もの間、どんな人たちがどんな思いで、この石を踏んだのか。

この石の柱に触れたのか。。と

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ステンドグラスから差し込む光。この日は晴れていたけれど、どんよりしている雰囲気も好きです。

出会う人が、働いている人が「Hello」って声かけてくれる。

いい雰囲気

だからこんな住民も

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( ̄▽ ̄)まじか

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ここに住んで自由に行き来しているそうです。名前なんだったかな?忘れちゃったけど。

どうぶつにやさしい。うれしい。

この大聖堂の敷地内にあったカフェも素敵でした。写真なぜか一枚も撮りませんでしたが。

たっぷり堪能。昔住んでいた時は、こんな風にゆっくりここを見たりしなかったなぁ。

「いつでも来られるしー、」だと、結構近場見ないんですよね。

この日の夕方と、次の日と、二回ここに来ました。好きすぎてしまったのですね。

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犬の散歩の人もちらほら
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市民の憩いの場みたいになっている広場が大聖堂の周りにあるので、
いろんな人たちが、気楽にここに来るんですね。
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もう一つNorwichで外せない場所が

「ELM HILL」という通り。

この石畳は700年以上続くそうで。

かわいい色合いのおうちやお店が並んでいるのですが、

人通りがほとんどないんですよね。

昔から。

それがいい、いいのです。

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そしてこの通りにあるカフェ&レストラン


600年前からの建物。

このお店になって60年という、年季の入りよう

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このお店との出会いって、どうだったっけ?

今みたいにネットも身近になく、たぶん歩いて偶然見つけたんだったかな。

誰かに連れてきてもらったんだっけかな。

とにかく、一目でこの雰囲気が気に入って、よく通ったものでした。

冬は暖炉の前で、キャロットケーキとか、イギリスらしい焼き菓子を食べたなぁ。

私はこういう素朴なイギリスの焼き菓子が大好きで、一緒に飲むあったかい飲み物も。。


この日はあったかい初夏の陽気。「今の季節はこの席がおすすめですよ」と言われて。

ガーデンへ。

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教会が目の前

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メニュー解読に、しばし時間を要する。

迷うなぁ。気になるものが多い。

わたしはソーセージとほうれん草のパイにしました。

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おいしかったですね。家庭料理って感じで、スィーツにも手を出したかったけれど、なかなかのボリュームで。

カフェラテがジョッキで出てくるし。(*_*;

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幸せ感じましたねぇ。。。無音といいながらも、穏やかな生活音みたいなものも聞こえて、お店の人の感じもすごくいいです。ここにまた来れてうれしかった。うれしかった。


しばしゆっくりした後、バスに乗って、もう一つの思い出の場所へ。


大木の向こうにあるドア。そこに住んでいたんです。9か月。

デヴィッド&マーガレットのおうちでした。今はほかの人が住んでます。

2階の窓が私の部屋だったなー

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この道を毎日毎日歩きました。一日片道1時間とか平気で歩いてた。

どの道もどこ歩いても、こんな地に私は生活していることがうそみたいで、なんてあたしは幸せなんでしょうと、人生はわからんもんだと、しみじみ思っていたなぁ。勉強はなかなか厳しかったけれど、

この生活が大好きだったってこと、思い出した。

ここにきて3か月くらいはそう思えなかったけど。慣れないし、話しできないし、そんなに楽しくなかったかな。こんなきれいな景色も目に入らなかった時期があった。嘘みたいで、もったいないけど。

こういう環境に子供みたいにすぐなついちゃう人もいると思うけど、私はそうでもなくって。

なかなか、自分なりに、大人なのに、寂しくシュンとする時期があったのです。うまく溶け込めない感じ。

人生そんなにトントン拍子にうまくいくわけでもなく。けれど、

どこからか、クラスが変わって、英語をしゃべれるようになってきて、コミュニケーションも積極的にとるようになり、それが自信になって、自分の表情も変わって、周りも変わってきた感じかな。付き合う相手も変わってきて。とにかく一日が長かった。充実しすぎて、一週間が今の一か月くらいに感じていた。


私の寂しさを紛らわせてくれたもの。

何より、この家には犬がいたから。(犬以外にも、猫、ハリネズミ、鳥、小動物何匹か、親せきの家には馬)

前記事にも書きましたが、モリーという黒ラブミックスがよくなついてくれて。

   18年前の写真です~ 私のベッドを占領して私は小さくなって寝てました。



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18年前 モリーとレイディ。二匹とももうこの世にはいないけど。

黒いモリーは元保護犬。この家に来て、保護犬のこと、犬との生活のこと、考えるきっかけにもなったなぁ。

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おてんばで、みんなを笑わせる、そんな犬だった。私の話もよく聞いてくれた。抱きしめるとじっとしていてくれた。真っ黒くて大きな犬。


そう、

その犬とよく散歩に来たここ。


思いっきり走って、大きな枝くわえてこっちに突進してきて。

あたしに体当たりして、いつもハッピーですって顔していて。


この時、そんなモリーの姿を見たような気がした。真っ黒いモリー。

走って止まらないモリー。

その瞬間、一気にあの頃に戻されて、あの頃の空気とにおいが戻ってきて、

涙あふれた。

なんなんでしょう、悲しいのではない、なんていうか、うれし涙なのかな。あの時に引き戻されてうれしかったのかな。

モリー。

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18年前、イギリスについたその日にここに来た。モリーとデヴィッドと。

英語が話せなくて、何も言えなくても、この景色を見たときの思いは覚えていた、、、んだ。

ここに戻ってきてそれを思い出した。

これがイギリス~、なんて広いんだろう。なんか、赤毛のアンの世界みたいだって。


あぁ、なんて気持ちのいい場所なのだ。

この旅に、柚の骨を小さな瓶に入れて持ってきていました。


ここしかないと思った。うれしくなった。

柚の骨 この木の下に撒いた。キラキラ舞った、柚の骨。


「柚、ここがね、私の大切な場所なんだよ」





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