cherry pie そしてマイペースな女将さん。 [柚&わたし]
チェリーパイ人気で~す。
king of pie 。。。と思っております。私自身一番好きな季節のデザート。チェリーって火を通すと本当においしくなるフルーツ。そのおいしさを最大限に魅力的にしたお菓子がこのパイ。
しか~し、残念ながらあとちょっとでいったん休止いたします。
材料がなくなってしまったのと、仕込が追いつかないのとで。。。。
また復旧しますので。しばしお待ちを。。。あ、まだありますよ。数日は大丈夫かと思われます。
看板犬の柚、仕方ないけど、病状は決して上向きにはならず、思ったよりも早いスピードで悪化している感じ。
右半分の顔はみるみる腫れて来ているし、口の中にまで腫瘍が広がっている。
自力で食べることも出来なくなり。。。昨夜は右目の下に水ぶくれのようなものを発見。
と、さら~っと書いてますが、これらのことが一つ一つを確認しては相当落ちます。落ちて持ち直して。。の繰り返し。。。。
ほぼ毎朝4時から5時に起きる。寝ない。眠れない様子。
水を飲まして、ベランダに連れて行って、、、、それを繰り返すと寝入る。。。
食事と水分はこんな感じでシリンジで与えています。そのときの柚の顔があまりにもかわいい。本当にかわいい。自分でそんな顔を写真で撮る事ができないので、友人に撮ってもらった。
食事は魚のさばと、そのスープとバナナに柚ご飯。それをバーミックスでペースト状にしてあげている。基本、バナナ味にすれば何でも飲み込んでくれるような。青魚の油は栄養素的に癌に持っていかれないんだとか。
でも、ここのところ、それもいまいち飲み込んでくれないときもあったり。眠いだけなのか、食べたくないのか。
内臓ではなく、見てわかるところに腫瘍があるがために、痛々しいマイナスの変化を見てしまうことになる。毎日毎日。
それが結構辛い。柚自身は痛いとか、辛いとか、自覚していないといいのだがと、思い込むしかない。
毎日いろんな人たちが柚を撫でてくれ、大好きなお店で寝たきりながら「看板犬かぜ」、いや、「女将かぜ」を吹かしているようでもある。相変わらずの威厳を放って。
やせてきたけれど、筋肉はしっかりある。トイレのときだけは四つ足をふんばる。私はまだやれるとばかりに、声も出さなくなった体からメッセージを発しているかのようだ。柚らしい。
「みんなに優しくしてもらって、J子さんにも怒られないで、おいしいものを噛まずして食べさせてもらって。今のこの生活が柚にとって結構、まんざらでもないんじゃないかなぁ」
ひろえちゃんがそういった。どうも、次々と出てくるマイナス部分に苛まれそうになるけれど、確かにそうかもしれない。やつの性格なら。
腫瘍が大きくなろうが、口の中のできもののせいで食べ辛くなろうが、でも、柚はいつも、その状況のベストを生きているのではないか。。。ある人にも言われた。
柚は私が心配でこっちの世界にとどまっている。。。。それもちょこっとあるかもしれないけれど、ただ自分がこの生活をもうちっと続けたいだけ。自分がそうしたいだけ。深いことも、壮大なことも考えちゃぁいない。楽しく楽できればそれが一番。そんな風に思っているんじゃないか。
「だって、この生活まんざらじゃないも~ん」
うん、柚らしいな。
だったら、好きなだけこっちの世界にいて、もう、しんどいなぁ、うわっ、きつそう。。。って思ったらさっさと逝って下さい。
吉瀬美智子似の彼女にもらったチャームはセージで休ませて浄化する。(まちがって、除霊するっていっちゃった^^;)
マイペースこそ柚の生きる道。
払沢の滝 [柚&わたし]
いつかまた来たいと思っていた場所。
桧原村にある「払沢の滝」(ほっさわのたき)
18年以上ぶりになるかな。当時は東京の国立に住んでいて、このあたりにはよく車を走らせてきたものだ。
20年くらい前、最初に訪れたのも偶然。秋川渓谷あたりを走っていると「あ、滝があるよ。」 案内板を見つけ車を停めた。
静寂に包まれた場所。森の中を歩いてるかのような滝へ続く道。人工的な音はなく、自分たちの足音と、木々の葉がすれ違う音、水が流れる音。このうっそうとした空気に囚われる感覚が一瞬にして気に入ってしまった。
久々に訪れた今回、ウッドチップが敷き詰められ、美しく歩きやすい歩道になっていた。
柚をどうしても連れてきたかった。
私は突然、どこかに行きたくなる。一度そう思うと、決行しないと気がすまない。今回も、仕事の帰り道、自転車を走らせながら、「あ!!払沢の滝に行きたい!!行く!」。
私にとって思い入れの強い場所。柚がまだこの世に存在しないころ、旦那さんとよく訪れた。いつも楽しかった。
それから17年も来ることが出来なかった。なのになぜかたまらなく来たいと思った。来週じゃダメ。絶対今週じゃないとダメだって。
「きっと呼ばれているんだよ。行ったらわかるよ。」ってある人は言ってくれた。
友達も一緒に同じ道をてくてく歩く。相変わらず人気(ひとけ)がなくって、私たちだけの貸切の場所みたい。
決してダイナミックな滝ではないけれど、なんて魅力的なんだろ。
ここに何時間でもいられる。いたい。
流れ落ちる水しぶきの音にも包み込まれるような心地よさ。あぁ、来てよかった。「来させてくれてありがとう」と御礼を言う。
柚の鼻先に水をかけてあげる。冷たくってちょっとびっくりしたかな。
精霊が宿っている。。まるでそんなそんなような、何とも幻想的。
ここを離れるのが惜しいとばかり、2時間近くいたのではないか。滝を眺めて、ひんやりした空気の中で。何もしない贅沢。
今度は秋に来よう。来るからね。
おひるごはんは「四季の里」で。舞茸のてんぷら定食に、揚げ出し豆腐を追加で頼んだ。こんなにすごい量の舞茸。一パック分よりある。
相当おなかいっぱいになりますんで、おなかを十分に空かしてからがよろしいかと。ちなみに営業時間14時半までです。
柚との今後 [柚&わたし]
柚との最近。
鼻腔内腫瘍の診断をされ、4度の放射線治療を終えたのが2月。そこから3ヶ月ちょっとたちました。
途中脳への浸潤が原因なのか、ある夜痙攣を起こし、体の自由が利かなくなりました。目が見えなくなり、手足も不自由になり、まっすぐ歩けなくなり。それでも、そんな状況の中でも、毎度おいしそうに柚ご飯を食べ、これまでと違ってしまった体にも適応し、柚は毎日穏やかな顔をして生活しています。
ありがたいことに17歳の誕生日も先月迎えた柚ですが、ここのところあまりよくないようです。
鼻の腫瘍が原因か、鼻が詰まって息をするのに苦しそうにし、寝床のシートが鼻で汚れるように。夜も明ける前からくしゃみをしたり、鼻を気にしたりで眠れないでいる様子。なので、病院で酸素を吸う(ネブライザー)の処置を数日に一度受けております。
そして週に一度の鍼治療。免疫力を高め、気の流れをよくし、体がとっても楽になる様子が見ていてわかる。整体も柚のがちがちな首が上がってきて、とっても調子がよくなる。あわせて施術してもらっています。
そんな生活をして入る間にもう5月も半分に。こんな穏やかな日常がずっと続けばいいのにと。。。夢のようなことを望んでしまう。
でも、腫瘍がある方の右目の周りがまた腫れてきたんですね。ここ一週間。病院での診断はやはり、腫瘍が広がっているもしくはその炎症。そして一時は回復した手足がほぼ動かなくなってしまっている。歩くことはもちろん、ブルブルブル!って首を振ると、そのままひっくり返っちゃうくらい手足が安定できなくなっている。
すべて想定内のことだった。意外でも何でもない。でも、柚は大丈夫なんじゃないかって、根拠のない自信みたいのがあって。
抗がん剤も、放射線ももうなにもできない。残された時間を楽にさせてあげることだけ。
今日は病院の先生と、この先のことを話することになりました。この先、腫瘍がどんどん大きくなり、目が破裂してしまうかもしれない。そんな予兆が見えるようになったら、決断するのも一つの道だと。。痛み止めを与えながら、柚に苦しんでまで生きながらえてもらいたくはない。だから、私が決断しないといけない。その時を。
安楽死という選択。
これが現実なんだな~。。。ぐったりした柚を抱っこしながらどうしても涙が抑えられない私を、先生が奥の手術室に通してくれ、そこで柚と二人きりで、酸素を吸わせる作業をさせてくれた。きっと待合室で待たせないようにしてくださったんだと思う。
先生がおっしゃるには「一日一日を大切に。」「出来るだけ一緒にいてあげてください。」
私は幸いにも柚と24時間一緒にいられる。そんな仕事をしている。これはとてつもない幸せなことだと思う。柚はこうなることを見越して私にこの仕事をさせたんじゃないかって思うくらいだ。
介護を出来るってことが幸せだと今年に入ってから毎日思う。スタッフひろえちゃんも、かおちゃんもトイレの世話から寝かしつけることまで、嬉しそうに甲斐甲斐しくやってくれている。これ以上ない環境に私も柚もいるのだと実感している。
でもそんな生活もきっと終わりが来るんだな。。。柚が病気になったということを受け入れ、新しい生活になったことに慣れ、そんな生活の中で笑いがいっぱいだった。だから今日泣いたのは本当に久しぶりだった。今こうしていても、泣けてきてしまう。
駒沢の自宅の近くにあるいつもの花屋さんのお姉さんと。
おうちに来てくれるトリマーのお姉さん。
み~んなにかわいがられている柚。本当に幸せな星の下に生まれてきたんだね。
スタッフひろえちゃんが描いてくれたゆずとわたし。