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デュークと柚の不思議な出来事。 [柚&わたし]

デューク。シェットランドシープドッグ。15歳と8ヶ月。

とっこさんの愛犬。柚の同士?いや、どんな関係だったのかな。仲良く一緒に遊ぶわけではないけれど、同じ空間に一緒にいるのを嫌がらない関係。つかず放れずのいい距離感。

かわいい犬だった。本当に大好きな犬だった。柚もいっぱいお世話になったんだよな。とばっちり受けて、一緒にしかられる羽目に何度も陥れた。けど、柚を、私を好きでいてくれた。

そんなデュークが最後に私たちを呼びつけた。きっと大事な用事があったから。

「お母さんが心配だから一緒にいてあげて。」 

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きっとそう言ったんだよね。不思議な出来事。私の仕事がお休みで、柚もこの日は外出できるくらい元気だった。それをちゃんとわかって、いや、操作していたのかも。大好きなお父さんとお母さん、弟のマーキスに私と柚。みんなに見守られて、その時を迎えた。自分で用意したであろうその瞬間を。

4年位前の写真。

ハンサムなくせになんだか、足りないところが魅力。いじいじした、ちと、情けない感じがかわいくってたまんなかった。

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柚とマーキスとデューク。

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柚もデュークも若くって元気だったな。

年月が経ち、こんな風に切なくなって、寂しくって、胸が苦しくなるなんて。。。このときは思っていなかったな。

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うちの柚。10日ほど前の夜。癌が脳に悪さを始めました。床に響くドスンという鈍い音。見ると、柚が逆さまになって硬直していました。目をちかちかとまばたきし、手足はビーンと伸びてばたばたしました。見たこともない光景。

「今後てんかんのような症状が起こります」と、主治医の先生には予想ではなく、ほぼ確信に近い想定をされていました。でも、柚にはそんなこと起こらないんじゃないかと。。思っていましたが、。予定通り、起こってしまいました。

悲鳴に近い声をあげ、何度も起こる痙攣に、怖くて怖くて、早く朝になってほしいと、柚を抱っこしながら一晩中座ったり歩いたり。。意味もなくその場でぐるぐる回る柚。座ることも、立つことも、横になることもできない状況に、パニックになっているようでした。そうしているうちに待ちに待った朝が来て、タクシーで病院へ。

「運動神経障害が出ている」とのこと。癌の脳への浸潤が進行しているのか。立つことも歩くこともできなくなった柚。もう治療はできない。ただ、今出ている症状を抑えるだけの対処療法。とうとう、こうなってしまった。早い。放射線が終わってまだ一月なのに。

抱っこしないと眠らない、手足がぐにゃっとした柚を抱っこしながら、水分とご飯を与える。柚一人でできていたことが殆どできなくなってしまっていた。

その日から2時間おきに起きる柚との夜を過ごす。またあの痙攣が来るんじゃないかと、夜が怖い日々。でもでも。。。徐々に柚に変化が。自ら動き出そうとする。自分でやろうとする本来の柚が出てきている。自分の意思で前に進もうとしている。

後ろ足はまだ引きずったまんまだけど、そのずった状態で一生懸命前に進んでいる。「私、まだできるよ」って顔して。柚は諦めていないのに、私が諦めようとした。そんな私に見せつけるように不自由な足で前に進む。

それが、それが、

デュークが逝った翌日。

「四足で歩き出した!」

店中のみんながびっくりしていた。ずっていた後ろ足も機能している。段差まで上り下りしている。

そんなことってあるのかな。

デュークに呼びつけられたもうひとつの理由。

柚に用事があったんじゃなかろうか。

「柚ちゃんはもうちょっとこっちの世界でがんばって」って。

ある人はいった。

デュークが柚の悪いものを持って行ってくれたんだよって。

そんな不思議なことってあるんだろうか。でもそうとしか思えないんだよな。

どうして、柚のやつ、急に歩き出したの。まっすぐにしか寝なかったのに、丸くなって寝だしたの。

朝の7時までぐっすり寝れるようになったの。

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デュークと柚の不思議な出来事。

ありがとね、ありがとね、デューちゃん。

粋な事をするね、デューは。

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きっと会いにきてよね。かわいいデューちゃん。